男を上げるお洒落学【6】
Vol.6 ストライプのネクタイ
ポピュラーなネクタイの柄の一つに、ストライプ(縞)があります。
縦縞や横縞もありますが、多いのは斜めのストライプでしょう。
これをレジメンタルストライプと言いますが、今回はこの話です。
レジメンタルストライプのネクタイは、regimental(連隊)と言う名の通り、英国軍の制服から始まり、色でどこの軍隊に所属しているかを表すものでした。
そのようなルーツがあるため、気を付けなければならないことがあるのです。
“レジメンタルストライプのネクタイが生まれた英国では、連隊、大学、クラブなどの色のネクタイを締めると言うことは、その人がその機関や階級に属していることを表している。
英国人以外の人々は見た目の好みでストライプのネクタイを購入することがあり、それは悪いことではないが、英国人の前で彼が所属しているクラブカラーのネクタイを、所属していないあなたが締めてしまうのは良くないことだ”
(Bernhard Roetzel著『Gentleman』の一部を意訳)
英国在住の友人に聞くと、この話は英国でも常識とまではいかないようですが「お、〇○大学出身なの?」などと言う誤解を招かぬよう、海外でお仕事をされる機会が多い方などは知っておいて損はないと思います。
ところで、レジメンタルストライプには2つの種類があるのをご存知ですか?
画像左側が、英国で生まれた本来の形である「右上がり」。
それが米国に渡り、米国のブランドが広めたのが画像右側の「左上がり」です。
後者は「リバース(逆)ストライプ」と呼ばれることもあります。
どちらを使っても間違いではありませんが、クラシックなスリーピーススーツには英国調レジメンタルストライプ、ジャケット+ボタンダウンシャツ+パンツのスタイルには米国調リバースストライプを合わせるなど、統一感を意識しながらコーディネートしてみるのも楽しいですよ。
文章・写真 郷間裕(フィボナッチ紳士洋品店 店主)
フィボナッチ紳士洋品店
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