男を上げるお洒落学【2】
vol.2 上着のボタン
「その場に馴染む装い」は、スーツ・シャツ・ネクタイ・革靴などその場に適したものであるかどうかが大切です。しかし、適したものを揃えても正しく着こなすことができていなければ意味がありません。そこで、今回は上着のボタンについてお話しをしようと思います。
みなさん、上着のボタンは留めていますか?外していますか?畏まった場では留め、リラックスしたいときは外す、と言う方が多いかもしれません。これは、実は間違いなのです。
上着のボタンは、立っているときは留め、座っているときは外すのがマナーです(上着の合わせがダブルの場合は留めたままで構いません)。
かつて日本の総理大臣と某国首脳が会談を行なった際、総理がボタンを留めたまま着席したのに対し、某国首脳はボタンを外して座ったことがありました。それをある新聞社が「ボタンを外すのは失礼な態度であり、相手と話し合う意思がないという意思表示だ」と報じたのです(記事は既に削除されているので意訳です)。
装いのマナーを理解していなかったのは日本の総理大臣であり、報じた新聞社です。
立ち上がりながらボタンを留め、座りながらボタンを外す。この動作を一連の流れとして身につけたいものですね。
文章・写真 郷間裕(フィボナッチ紳士洋品店 店主)
フィボナッチ紳士洋品店
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