男を上げるお洒落学【1】
Vol.1 装い上手とは?
みなさん、「紳士の装い」という言葉から何を連想しますか。パーティーや式典などに出席するときの特別なおしゃれだと思っていませんか。
「装い」という言葉を辞書で調べると、その意味のひとつに「したくをする。準備をする」と書かれています。つまり、普段の生活の中でスーツやジャケットを中心にさりげなく身支度を整えることこそ、紳士の装いといえるのです。
では、みなさんは何のために「装い」ますか。
- 他の人と同じように見られたくない。
- 自分だけのイメージを演出したい。
- 着ていて心地よい服装を楽しみたい。
いずれも間違いではありませんが、私はお客様と接しながら、自分の心地よさを重視する方の割合が増えているように感じています。
紳士の装いにおいてはもうひとつ、忘れてはならない大事な目的があります。それは「その場に馴染むこと」で、言い換えれば「目立たないこと」です。
その場に馴染む服装は本来さほど難しいことではないはずですが、気にしていない男性が意外に多いのも事実なのです。
たとえば、ビジネスの場では過度に派手な服装は相手に信用されません。また、パーティーの場では女性より目立つ服装は野暮というものです。その場の雰囲気に馴染んでこそ、装い上手といえるでしょう。そのためには、ビジネスにはビジネスの、フォーマルにはフォーマルのマナーを心得る必要があります。
このコラムでは、毎回「その場に馴染む装い」を意識しながらお話ししていきます。ファッションに興味がある方もない方も、すべての男性に知っていただきたい内容ですので、どうぞお楽しみに。
文章・写真 郷間裕(フィボナッチ紳士洋品店 店主)
フィボナッチ紳士洋品店
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