男を上げるお洒落学【3】
vol.3 持っておくべき革靴とは?
新年度を迎え、街でも新社会人と思しき方々を見かけるシーズンになりました。
今回は、男性が持っておくべき革靴の話です。
必ず持っておくべき革靴は、ビジネスにもフォーマルにも対応できるものです。
具体的に言うと色は黒、デザインは内羽根ストレートチップです。
デザイン名だけではどんな靴だか分からない、と言う方も多いかと思いますのでもう少し詳しく説明します。
革靴のデザインは大きく「内羽根」と「外羽根」に二分されます(ローファーなどどちらにも属しないデザインもあります)。
甲を覆う(つまり紐が通っている)部分を羽根と呼びますが、その構造が異なるのです。
画像を見てもらったほうが早いですね。
左が内羽根、右が外羽根です。
靴を履くときに羽根がV字型に開くのが内羽根です。
内羽根のほうがフォーマル度が高く、中でも爪先部分に直線の切り替えが入った「内羽根ストレートチップ」が、一般的な革靴の中では最もフォーマルなデザインだとされています。
「一般的な」と言ったのは、実は燕尾服などに合わせる「オペラパンプス」と言うフォーマルシューズがあるからですが、あまりにも用途が限定されるため今回は除外しています。
新社会人の方もそうでない方も、お持ちでなければ是非1足、黒の内羽根ストレートチップをご準備ください。
どこに出ても失礼にならない1足です。
そうそう、「その場に馴染む装い」とは、デザインや色だけのことではありません。
革靴で言えばきちんとケア(お手入れ)されているかどうかが大事です。
いくら高価なものでも汚れていては台無しです。
安価でもケアされているほうが私は素敵だと思います。
革靴が綺麗に磨かれているかどうか、意外に見られていますよ。
文章・写真 郷間裕(フィボナッチ紳士洋品店 店主)
フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
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