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すみだには「したたかさ」というポテンシャルがある

2018年12月30日 最終更新日時 : 2022年1月16日 すみだノート

講談師 田辺一乃さん

墨田区を拠点に活動する講談師の田辺一乃さん。月に一度は、東向島の玉ノ井カフェ.で講談会を開催しています。三十年来、ずっと墨田区立花に住んでいるという一乃さんに、講談のことや、すみだのまちの魅力についてお聞きしました。

講談師 田辺一乃さん

霞ヶ関から講談の世界へ

-- そもそも講談を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

もともとは公務員をやっていて、霞ヶ関にある人事院に勤めていました。そこで広報をしていた時に、のちに師匠となる講談師の田辺一鶴氏が講談教室を開いているという新聞記事を読んで、外部向けの広報誌にエッセーを書いてもらおうと頼みに行ったんです。そのとき「広報の仕事だったら、言葉の勉強が必要だから、この講談教室に通いなさいよ」と言われて、お江戸両国亭の教室に通い始めました。

-- その時が講談との初めての出会いですか?

生で聞くのは初めてでしたね。月一で教室に通ううちに、「そんなに講談が好きだったら、僕の弟子になれ」って言われて(笑)。今、日本全国に講談師は八十人足らず、講談絶滅の危機なのでと。あとから知ったのですが、一鶴は沢山の人に、講談師になれと声を掛けていました。多分、生涯に何万人もの人に声を掛けていたと思います。でも、公務員は兼業できないし、仕事も面白くなってきたところだったので、私はずっと断っていました。

-- それがなぜ講談の世界に足を踏み入れることになったんでしょう?

田辺一鶴という人は、ものすごく人を育てるのがうまい人で、亡くなった時には12人の弟子がいて、生涯を通して二十数人の弟子を育てているんですよ。
一鶴はやる気にさせるのが上手なんです。さえぎらずにとことん話を聞いてくれ、小さな前進でも気付いて指摘し、失敗すれば「次、どうやったらうまくいく?」と考えさせる。そして仕事の悩みを相談すると、「限りある人生、仕事は楽しくなくちゃ。大きな職場なんだから、その仕事を是非やりたい人や、得意な人が別にいるでしょ、代わってもらえば?」とサラッと言う。仕事はいやおうもなく、来たらやるものだと思っていたから、仕事って楽しいかどうかでやっていいものなんだと、考え方が変わりました。さらに「君が面白い仕事ってなんなの?」と聞かれると、自分が面白いと思っている仕事が明らかになってくるんです。

一鶴はまさしくコーチングを地でやる人だったので、講談教室に通っているうちに仕事がどんどんうまくできるようになって。この人のそばにいたら世の中や人との関わり方も含め、沢山のことが学べる、それを将来、何かしらの形で世間様にお返しできるかもと思いました。

世の中と死ぬまでつながっていたい

-- 入門して名前をいただいて、二足のわらじを履くことになりましたが、大変ではなかったですか?

いえ、仕事はうまーくマネジメントして、パパッっと片付けて定時で帰ることも。(笑)。名前はいただいても高座には上がらないで、裏方の事務仕事を手伝っていました。とはいえ、そうこうしているうちに前座修業をすすめられて、いざ前座見習いとして楽屋へ入ったら、そこはもう真剣勝負の世界。
ところが私、前座仕事が何にもできないんですよ。全くの駄目前座。これまで仕事で人に指示する時に「なんでできないの?」とか、「とりあえずやってみればいいのに、なぜ手を出さないの?」と思うことがあったけれど、「ああ、やってもできないってこういう感覚か」と思い知りました。失敗するかも、と身体がすくむ感覚も味わいましたね。

-- そんな中、二足のわらじを卒業して、講談師として生きていこうと決心したのはなぜですか?

講談師は一生の仕事です。一生勤めようと思ってサラリーマンになりましたが、仕事を一生懸命やればやるほど日常の世界から隔絶する。仕事はとても充実しているけれど、定年でポーンっと放り出される…。そう思ったら恐ろしくて。講談師なら死ぬまでずっと世の中とつながっていけると思ったんです。
それと、講談は日本のことを語るもの。ほとんどの話の中に実在の人物が必ず一人は入って、筋は荒唐無稽。それでいて生きる上で役立つことがいっぱいあるんです。現代社会と同じような組織の軋轢や人間関係の悩みが200年前の江戸でもあって、講談の中にその答えが見えることも多い。それを他の人にも知ってもらいたいとも思いました。
あとは、美しい言葉。講談では悪人ですら美しい言葉で喋るんです。声に出すと、自分が元気になる感じがするんですね。なので、講談を聞いて楽しいと思ったら、短いものでいいからやってみてほしい。自分が伝えたいことを講談調にして語るのもいいと思います。その土地々々のこととか、自分たちのご先祖様のこととか。語るものはなんでもいいんです。
一鶴は「僕の野望は、みんなが講談をやるようになって、独居老人の孤独死がなくなること」と言っていました。大声で練習すると近所から苦情がくるけれど、おじいさん、おばあさんは気にしないで家の中で講談の練習をする。ある日声が聞こえなくなったら、「あれ?どうした?生きてるのか?」という感じで、数ヶ月わからないっていうことは絶対になくなりますよね。そんな田辺一鶴の野望を継ごうと思っています(笑)

すみだの街には講談の舞台がいっぱい

-- 講談には墨田区界隈が舞台になっているものもありますか?

いっぱいあるんです。それが楽しい。本所は町人や貧乏旗本の話、本所七不思議に代表される怪談話。両国のお相撲の話や、向島あたりのしっとりした人情話。隅田川の氾濫による水害が題材になった「隅田川乗っ切り」という講談もあります。

-- そういった講談の舞台になったスポットを巡るのも楽しそうです。一乃さんは自転車散策が趣味とのことですが、墨田区でおすすめのエリアなどはありますか?

おすすめはいっぱいあるんですが、たとえば両国。由緒ある神社やお寺に、「赤穂義士伝」の吉良邸跡や勝海舟ゆかりの地など。「隅田川乗っ切り」の駒止石というのが旧安田庭園の中にあったり、講談に出てくるスポット巡りも楽しいです。
他にも墨田区には歴史を感じるスポットがタイムマシーンの入り口みたいにあちこちにありますよね。しかも、時代の層が厚い。平安の昔から江戸時代、明治大正に昭和レトロ、平成まで、さまざまな時代の歴史が地層のように重なっていて、モノやコトが豊かなところに墨田区の魅力を感じます。
それと、悲観的じゃないところもいいです。関東大震災や東京大空襲などの災害にも遭っているし、水害も多いんですけどね。今何かしらの災害に遭っても、「お陰様で生きてます」みたいな感じで絶望を乗り越えて行ってしまうんだろうなと思います。そういう、したたかさ、ポテンシャルの高さが好きですね。

-- 今後、墨田区を拠点にやりたいことは?

インターネットをうまく使いつつも、直接人と人が集まれることを。大の大人たちが集まって楽しいことをする、そんなお手伝いができたらいいなと思っています。

田辺一乃(たなべ・かずの)
墨田区立花在住。2004年9月、田辺一鶴に入門。2006年2月に講談協会に入会し、前座見習いスタート。2010年に一鶴死去のため一邑門下へと移籍する。同年2月に二ツ目に昇進。2019年4月には真打昇進が内定している。

玉ノ井カフェ.
東京都墨田区東向島5-27-4
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜・木曜
TEL:080-2107-1016

すみだノートのブログ「すみだ手帳」で田辺一乃さんのミニ講談を動画でアップします。
合わせてお楽しみください。

講談師 田辺一乃 ミニ講談 >>

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