一杯のコーヒーから生まれるコミュニティ
off COFFEE. 堀内菜摘さん

間借りカフェを経て見つけたお気に入りの街
墨田区文花と京島の境界線を走る東武亀戸線の脇に建つ、築90年の長屋をリノベーションした「踏切長屋」の1階にスペシャルティコーヒーを楽しめる「off COFFEE.」が昨年11月にオープンしました。
白と木目を基調とした店内は、ベンチシートに高さの低いテーブル席2つだけのシンプルな作り。シンプルだから広がる空間とシックに落ち着いた雰囲気が居心地のよい空間を生み出しています。

店長を務めるのは、堀内菜摘さん。前職がOLという堀内さんは、福岡への引っ越しを機に、家の近くにあったカフェで働き始めたことが、カフェの仕事に就くきっかけと言います。
「実は、カフェで働くまで、コーヒーって飲めなかったんですよ(笑)、働いているうちにコーヒーの深みを覚え、どんどん好きなってきたんです」
その後、東京に戻り、カフェに勤めた後に、神奈川や都内を中心に間借りカフェとして「off COFFEE.」をスタートさせたそうです。
人や地域に寄り添えるお店をみんなで作っていきたい

西新橋にある「PEACE COFFEE ROASTERS」で間借りカフェとしてスタートしてから、色々なお店やイベントに出店し、さまざまな人との出会い、想い出が生まれたという堀内さんは、「コーヒーは苦いだけではなく、とても味わい深く、品質の良いコーヒーを知ってもらいたい」という気持ちが膨らみ、最後に出店した押上のお店を機に押上周辺で自分の店舗をオープンさせようと決意されたそうです。
「墨田区はとても居心地が良く、人と人のつながりがすごく密着した街で、人から人を紹介してもらい多くの友達もできました。そしてみんながとても楽しみ方を知っている人ばかりでとても刺激になります」
人づてで紹介された物件がこの「踏切長屋」

「最初に訪れた時はまだリノベーション前で、どのようなお店にしようか悩みましたが、楽しみながら、店の設計やレイアウトを考え、理想的なお店をオープンすることができました」
自ら仕上げたという店内の壁の塗装や細部のDIY、飾られたドライフラワーなどシンプルでありながらも女性ならではの視点が活かされ、落ち着いた雰囲気を演出しています。
特にこだわったのが、人と人の出会いの場でありたいと縁側をイメージして作られたベンチシートだそうです。
いろんな世代に親しまれるお店を目指して

「お店には、子どもやおじいちゃん、おばあちゃんにも気軽に来て欲しいという思いがありましたので、ほっこりとしたメニューとして『たい焼き』をメニューに加えました」
店内はペットもOKで、同伴されたペットを通じて、初めて会ったお客様同士が仲良く話をする風景も印象的です。
また、店内では、アーティストの個展やミニコンサートなどの企画が行われることもあり、地域の方にも解放されています。
「今、考えているのは、本棚を作ろうと思っています。お店のお客さんや地域の方々が持ち寄った本を通じて、そこから趣味を通してお客さん同士が親しくなれたらいいなと考えています」
最後に堀内さんの趣味をお伺いすると、スノーボードにお酒を飲むことだそうです。
「スノーボードは、シーズンで多い時には20回くらい行っていますね。お酒を飲むのも好きです(笑)。今月9月23日に、友達のバーテンダーさんと一緒に、コーヒーカクテルのイベントを行います。ぜひ遊びに来てください」
ここに来れば必ず誰かと友達になれる。そんな優しさに包まれた「off COFFEE.」に訪れてみてはいかがでしょう。
すみだノート記事内
特集:素敵なお店。素敵な店主「12店舗・店主の紹介」
お店情報:off COFFEE.
off COFFEE.
東京都墨田区文花3-2-1 踏切長屋1F
営業時間:火〜金:10:30〜19:00 土・祝:9:00〜18:00
定休日:日・月曜
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