【江戸っ子でい】モノづくりを支えるネジ屋さんは熱血ラガーマンだった!
※この記事は2022年夏号すみだノートフリーペーパーに掲載されたものです。
文:稲葉一弘
すみだで暮らす江戸っ子たちのONとOFF
金枝剛史さん
すみだの街を歩いていると「鋲螺店」という看板をよく目にします。見かける度に何と読むのか気になっていました。正解は鋲螺(びょうら)と読み、「ネジ」のことです。
今回は石原で70年以上続く、老舗鋲螺店「金枝商店」の金枝剛史さんにお話をお聞きしました。
金枝さんは主に鞄に使われる細かいネジや、お神輿や寺社に使われる特殊なネジを扱っているとのことです。
優しく仕事について教えて下さる金枝さんですが、その体格の良さが気になります。実は金枝さん、高校と大学の7年間を通して全寮制のラグビー部に所属していたラガーマンだったのです。

中学時代、塾の先生の勧めでルールも知らないままラグビーの強豪高校に進学し、大学卒業までの学生時代の全てをラグビーに捧げました。
ラグビー部時代のことを冗談交じりで話して下さる金枝さんですが、どれも壮絶なエピソードばかりで、自分なら確実に逃げ出してるなと思いながら聞いていました。
大学卒業後以降、ラグビーに関わっていなかったそうですが、2019年から小学生ラグビーチームの指導者として再びラグビーと関わることになりました。
子供達にラグビーの楽しさを知ってもらうことを目的とした「すみだラグビースクール」は今年で創部8年目、70人以上の小学生が所属しています。
金枝さんご自身の経験から子供達にも熱血指導なのかと思いきや、意外にも「みんなで楽しく!」を指導方針とされているそうです。

「色々と悩みながら生活している子供達にとって、ラグビースクールが息抜きの場所になればいいな、と思っているよ。」と笑顔で語る金枝さん。そこには地域の子供達を優しく包み込んでくれる、優しいラガーマンの姿がありました。
文/著者 プロフィール

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生まれも育ちも墨田区で、実家は吾妻橋にあった洋食店と喫茶店。
大好きな墨田区の魅力を多くの人に知って貰いたいと思い「すみだノート」に参加させて頂きました。
すみだに暮らす人の魅力的で多様なライフスタイルを発信していきたいと思ってます。