亀戸線散歩 fatboyわだ/連載全3回 【第2回】
※この連載は2020年冬号~2021夏号すみだノートフリーペーパーに掲載されたものです。
亀戸線散歩
文・写真:fatboyわだ
小村井から曳舟までの1.4kmにかつては3つの駅があった。まずは天神駅。小村井から僅か100mのところ。路面電車の様に短い間隔だ。その後も数百メートル毎に駅があったようだ。
次の十間橋通駅は、バス通りの十間橋通りと交差する辺りではなくキラキラ橘商店街から続く旧道と交差する踏切の付近にあったらしい。
この辺りは先述の商店街や長屋などがあり亀戸線で一番下町情緒が感じられる所かもしれない。
私自身、曳舟周辺で物件を探している時にこの付近の住宅地をトコトコ走る列車を見てその風情に胸を掴まれた。
この辺りで目を引くのは京島南公園、通称マンモス公園の大きな滑り台。休日はいつも子供達で賑わっている。
かつてクリーニング屋さんだった所が今は魚屋さんになっており、その先の小さな踏切はとても風情がある。
くねくねと亀戸線とつかず離れず歩く。井戸のポンプ等を眺めつつ行くと四ツ目通りの手前にかつて虎橋通りと呼ばれた路地が出てくる。この先の踏切付近に虎橋通駅があったという。
新旧の良さが混在するこの辺りからのスカイツリーの眺めは最高だ。夕景が特に良い。
ここまで来れば曳舟まではあと少しだ。
文/著者 プロフィール
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大田区生まれで高校時代より江東区、江戸川区、墨田区と東京東部に住む下町育ち。
fat boys blues band、路地裏ノ月盗団といったバンド活動を通して「すみだストリートジャズフェスティバルinひきふね」のスタッフとなる。
下町の魅力を掘り起こす事に夢中になってます。
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