Food&Beverage mona モナを開店された3つの大きな目的
今回は、立花4丁目にある丸源飲料工業株式会社の直営店舗「Food&Beverage mona モナ」さんに、すみだノート春号をお届けに伺いました。この日はちょうど「春のセール」の開催日。代表取締役専務の阿部浩明さんに、お話を伺うことができました。
年4回開催される季節のセール

編集部:
今回、春のセールを開催されていますが、こういったセールは定期的に行っているのですか?
阿部さん:
そうですね。モナでは“シーズンセール”として、春・夏・秋・冬の年4回、少し大きめのセールを開催しています。今回は春のセールです。
開店のきっかけと、最初の目的
編集部:
2022年6月に『Food&Beverage mona モナ』を開店されましたが、そのきっかけや目的について教えてください。
阿部さん:
モナは、丸源飲料工業の直営店舗として営業しているのですが、このお店にはいくつか目的があるんです。
当店が扱っているのは、飲食店向けの業務用のドリンクやデザートの素材なので、一般の方にはなかなか手に取ってもらう機会がありません。小売店では基本的に販売していない商品ですから、丸源飲料工業が何をしている会社なのか、あまり知られていないと思うんですね。

私たちは、1916(大正5)年に創業してから109年の間、この地域長く仕事をさせてもらっている会社ですし、“当社はこういう商品を作っていて、こういう活動をしている会社なんですよ”というのを、地元の方々にもっと知っていただきたいと思っていました。それで、一般のお客様が直接商品に触れられる場をつくろうと考えたのが、このお店を開いた一つ目の理由です。
今回のようなセールも、そういう意味で地域の方にうちのことを知っていただくきっかけになればと思って、定期的に開催しています。
2つ目の目的は「ショールーム」としての役割
編集部:
ほかにも、開店された目的はありますか?
阿部さん:
そうですね。飲食店をやられている方、あるいはこれから始めたいという方も、実はたくさんいらっしゃるんです。でもそういった方にとっても、当社の存在って、なかなか見えにくいんですよね。
スーパーや量販店に置いてあるような大手メーカーさんの商品は目に入りやすいですが、当店の業務用商品はそうではないので、なかなかたどり着いてもらえない。だからこそ、このモナを“常設の店舗”として構えることで、そういった方々にも商品を知ってもらう機会を増やしたいという思いがあります。
実際に、飲食店の方から『こんなメニューを出したいんだけど』という相談を受けた時に、『それならこの商品を使うといいですよ』といったかたちで、メニュー開発のお手伝いもできるんですね。そういった使い方をしていただけると嬉しいなと思っていますし、ショールーム的な役割も担っている、というのが2つ目の目的です。

フードロス対策としての場づくり
阿部さん:
それから3つ目の目的は、フードロス対策です。
メーカーとしてものづくりをしていると、どうしても需要と供給のバランスの関係で、商品が余ってしまうことがあります。まだ十分食べられるのに、賞味期限が近づいたという理由だけで廃棄しなければならないこともあって……。
最近はフードロスやSDGsの意識も高まってきましたし、地球環境のことを考えても、やっぱり“ただ捨てる”というのは良くない。私たちとしても、できる限り商品を無駄にしたくないという思いがあります。
そこで、この店舗をフードロスを減らす場として活用することで、地域の皆さんに喜んでいただきながら、美味しく召し上がっていただけるなら、こんなにありがたいことはないなと。そういった意味でも、このお店の役割は大きいと感じています。」

カフェスペースでくつろぎながら商品に触れられる

モナの店内にはカフェスペースもあり、気軽に立ち寄ってドリンクを楽しむことができます。この日、取材中にもホットチョコレートをご馳走になりました。提供されているメニューは、ホテルやレストランで使われる業務用の素材を使ったもの。季節ごとの限定メニューもあり、ちょっと特別な一杯を味わうことができます。
店員さんはすべて丸源飲料工業の社員さん。商品知識が豊富で、気さくに声をかけてくださるので、安心して買い物や相談ができます。セールの日以外にも、お得な商品が多数並んでいるため、思わぬ掘り出し物が見つかることも。
明治通り沿いのわかりやすい場所にある、あたたかみのある直営店「モナ」。お近くにお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。