能 義太夫 歌舞伎の共演 謡かたり「隅田川」

能 義太夫 歌舞伎の共演  謡かたり「隅田川」

日本を代表する伝統芸能の能・義太夫・歌舞伎の演者が共演する、1日限りの夢のコラボレーション。

隅田川沿いの梅若丸終焉の地に「木母寺」があります。この木母寺に伝わる「梅若伝説」が基となって「隅田川物」といわれるジャンルを形成し、能、文楽、歌舞伎のそれぞれの芸能に普及していきました。

今回、すみだトリフォニーホール開館25周年特別企画として、「隅田川」を取り上げ、「梅若伝説」ゆかりの地で、世界無形文化遺産に選ばれた日本を代表する伝統芸能の能・義太夫・歌舞伎のジャンルの垣根を超えた共演が実現。

菊五郎家と墨田区との縁の深い歌舞伎界を代表する花形俳優、尾上菊之助(立方)が「梅若丸の母」を演じ、能楽からは囃子方 大倉流小鼓方宗家の大倉源次郎(人間国宝)とともに、文楽の至宝、豊竹咲太夫(人間国宝)が、深い作品解説と卓越した精緻な語りで、愛するわが子を探し求めて狂女となる母親の悲劇を描き出します。

能 義太夫 歌舞伎の共演 謡かたり「隅田川」

上演に先駆けて、5月17日に取材会が開催されました。
壇上には、阿部亮照(天台宗 木母寺 住職)、大倉源次郎(小鼓・人間国宝)、杉信太郎(笛)、鶴澤燕三(三味線)、尾上菊之助(歌舞伎立方)の5名が登壇。

尾上菊之助は「このお話は、平安時代に起きたことですが、母親の情愛は現代においても普遍的なものだと思います。京都から隅田川までたどり着いた道のりを子供に会いたいという思い1つで旅してきた母親の心情を思うと、舞台に立たせていただくという冷静な気持ちではいるのですが、私も実際に子供を持つ親の立場からすると、今から非常に心が痛みます。今回また皆様と舞台を作る上で、新しい発見を得たり、母親の情愛を一層深めていきたいと思っております」と思いを述べられました。

当日欠席された、豊竹咲太夫は、「謡かたり『隅田川』は、世界無形文化遺産に選ばれた能・文楽・歌舞伎の演者がコラボレーションするという、とても珍しい舞台となります。これらの芸の舞台上での出会いによって、それぞれの芸の持つエネルギーが互いに影響し合い、新しい発見やイマジネーションが生まれればと思っております」とメッセージが送られました。

能 義太夫 歌舞伎の共演 謡かたり「隅田川」

監修:野村幻雪
作詞:大倉源次郎
作曲:豊竹咲太夫・鶴澤燕三
振付:藤間勘十郎

第1部 公演解説「すみだと梅若伝説」小玉祥子(解説)
第2部 能・義太夫・歌舞伎の共演 謡かたり「隅田川」(60分)
第3部 出演者によるアフタートーク/トーク: 大倉源次郎、豊竹咲太夫、尾上菊之助、聞き手:小玉祥子
公演時間:約2時間

日時:8月13日(
開演:15:00 開場:14:00
会場:すみだトリフォニーホール

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