すみだ四季折々
ライター:田中未来
花火大会にお祭り、音楽フェスや芸術祭。墨田区では、年間を通して数多くのイベントが開催されています。
今号では、代表的な年間行事を一覧にしました。イベントに携わる関係者の皆さまに、各行事の見どころや楽しみ方もお伺いしています。
春夏秋冬、すみだのまちを味わってください。
すみだの四季
すみだの春
spring
3月
- 「28万人の平和メッセージ」平和祈念コンサート(区役所1階アトリウム)
3月8日(金) - 墨堤さくらまつり(隅田公園)
3月16日(土)〜4月7日(日) - 春のそよかぜ つながるフェス2024(隅田公園そよ風ひろば)
3月16日(土)〜4月7日(日) - 錦糸公園桜まつり(錦糸公園)
3月9日(土)〜4月14日(日)
4月
- 春のベラボー市(鳩の街通り商店街)
4月5日(金)・6日(土) - 鳩の街ミュージックフェア
4月6日(土) - 春のすみだガラス市(大横川親水公園)
4月20日(土)・21日(日)
5月
- すみだハワイアンフェスティバル2024(隅田公園そよ風ひろば)
5月11日(土)・12日(日) - 第22回そよかぜつながるフェス すみだパークフィットネス×Wan Life Market(隅田公園 そよ風ひろば)
5月19日(日)(予定) - カリブ・ラテンアメリカストリート2024(隅田公園そよ風ひろば)
5月25日(土)・26日(日) - ニクオン2024(錦糸公園)
5月25日(土)・26日(日)
すみだの夏
summer
6月
- 第23回そよかぜつながるフェス(予定)
7月
- すみだサマーコンサート2024(すみだトリフォニーホール)
7月13日(土) - 隅田川花火大会
- 第24回そよかぜつながるフェス(予定)
- 第25回そよかぜつながるフェス(予定)
8月
- 大輪朝顔・変化朝顔の展示(向島百花園)
- 虫ききの会(向島百花園)
すみだの秋
autumn
9月
- ちびっこ縁日「夜市」(下町人情キラキラ橘商店街)
- すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り(竪川親水公園特設会場)
- 月見の会(向島百花園)
- 萩まつり(向島百花園)
- 第26回そよかぜつながるフェス(予定)
- 第27回そよかぜつながるフェス(予定)
10月
- すみだまつり・こどもまつり(錦糸公園)
10月5日(土)・6日(日) - 秋のすみだガラス市(大横川親水公園)
10月5日(土)・6日(日) - すみだストリートジャズフェスティバル2024
10月19日(土)・20日(日) - 秋のベラボー市(鳩の街通り商店街)
10月25日(金)・26日(土) - 隅田川 森羅万象 墨に夢
10月26日(土) - すみだ向島EXPO
- 第28回そよかぜつながるフェス(予定)
11月
- 継創(ツギヅクリ)フェス in SUMIDA(隅田公園そよ風ひろば)
11月9日(土)・10日(日) - すみだ子育てメッセ(八広地域プラザ 吾嬬の里)
11月24日(日) - すみだストリートジャズフェスティバルinひきふね
- 両国ランブリングアベニュー(JR両国駅周辺)
- ユートリヤ祭(すみだ生涯学習センター)
- 菊が彩る江戸花屋敷(向島百花園)
- 第29回そよかぜつながるフェス(予定)
すみだの冬
winter
12月
- ジルベスター・コンサート2024→2025(すみだトリフォニーホール)
12月31日(火) - 七草かごの展示(向島百花園)
12月末〜1月初旬 - 第30回そよかぜつながるフェス(予定)
1月
- 隅田川七福神めぐり
- 第31回そよかぜつながるフェス(予定)
2月
- 国技館5000人の第九コンサート(両国国技館)
- 向島百花園 梅まつり(向島百花園)
- 香梅園梅まつり(小村井香取神社)
- 第32回そよかぜつながるフェス(予定)
クラシックを気軽に聴きに来てほしい
新日本フィルハーモニー交響楽団 広報チーム
新日本フィルハーモニー交響楽団の広報チームのお二人に、新日本フィル主催のおすすめ公演をお伺いしました。
【1】すみだクラシックへの扉
開催期間:2024年4月12日(金)〜2025年3月15日(土)
クラシックの名曲を中心に、人気のソリストと指揮者を招いた全8回の定期演奏会。墨田区の助成により墨田区在住・在勤の方が、お求めやすい価格でお得に楽しめます。
クラシックがはじめての方でも聴きやすいプログラム。今年は特に豪華なメンバーなので、どの公演も見逃せません!
▲ 森田さんイチオシの6月公演。「クラシックの曲でもジャズのテイストを入れたものがあるので、新鮮に聴けると思います」
【2】すみだサマーコンサート2024
開催期間:2024年7月13日(土)
0歳から入場OK、親子で楽しめる毎年恒例の夏公演。今年はお子さまに人気の「ズーラシアンブラス」が、新日本フィルのソリストと対決する真夏の紅白クラシック合戦を開催。
楽員個人にフォーカスされるので、一人一人の解像度が上がります。楽団の個々が見えてくると、その後の演奏会もより面白く感じられます。
【3】ジルベスター・コンサート2024→2025
開催期間:2024年12月31日(火)
年末恒例の大晦日公演。「マツケンサンバⅡ」の作曲や、数多くの舞台音楽を手がける作曲家・宮川彬良氏による、音楽にあふれたエンターテイメント・プログラム。
ご協賛いただいた企業名や個人名を歌詞に入れて歌い上げる『パトロネージュ・サンバ』は、毎年お客さまも楽しみにされています。
田中さん&森田さん
「クラシックは敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、気軽に楽しんでほしい。ぜひ、新日本フィルの推しメン(楽員)を見つけに来てください!」
歴史の深みに想いをめぐらせて
国指定名勝・史跡 向島百花園
サービスセンター長 古川至久さん
向島百花園は、江戸時代の後期から200年以上続く花園として、現在も四季を通じて様々な草花を楽しめます。サービスセンター長の古川さんに、江戸時代から続く伝統行事についてお伺いしました。
8月〈虫ききの会〉
初代園主の佐原鞠塢(きくう)が亡くなった後、その魂の供養のために、捕らえられた生き物を野に放つ「放生会(ほうじょうえ)」が行われました。現在では、鳴く虫の声を聴いたり、雄雌一対ずつのスズムシを入れたカゴを来園者に配って園内に虫を放つ「放虫式」、草を使った虫細工教室などのイベントが開催されています。
会期中は毎日虫を放つので、最終日は虫の大合唱のような状態に。特に日が落ちた夜の園内は、大変迫力ある空間になります。
9月〈月見の会〉
俳句や俳画が描かれた絵行灯の展示をはじめ、「お供え式」では篠笛の演奏も。当日は、例年多くの地元客が見学に訪れます。「毎年これを見ないと、という声がありがたい。地元の方々に支えられている場だと感じます」と古川さん。
百花園は、いわゆる大名庭園や植物園とは趣の異なる「草庭」です。小さな草花が園内の至るところに咲き、それを見つけて楽しむ場であると同時に、侘び寂びやもののあはれも感じられるのだそう。
季節の移り変わりを味わえるので、年間を通して何度か足を運んでいただけると、百花園の良さがよくわかってもらえると思います。
文化財庭園として、江戸時代からの姿形を維持し続けている百花園。「園内を歩くことは、江戸時代の人と場を共有していることにつながる。ぜひ、当時の人々や生活文化に想いをめぐらせて、歴史と植物を組み合わせて楽しんでほしい」と古川さんは語ります。
- 向島百花園 -
住所:東京都墨田区東向島三丁目
開園時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月3日まで)
入園料:一般150円、65歳以上70円
小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
地元を大事に、墨田が好きな人を増やしたい
第三代目すみだストリートジャズ
フェスティバル実行委員長
多賀健太郎さん
音楽都市すみだの街おこしイベントとして、2010年にスタートした通称・すみだジャズ。15年目を迎える今年は、「地元学生や地域とのつながりを強化していきたい」と多賀さん。
元々はすみだジャズの出演者でしたが、初代実行委員長から打ち上げに誘われたことをきっかけに、ボランティアとして参加するように。
嬉しそうなお客さんの顔と、演者の姿がどちらも見られる。ステージ裏の緊張感、終わった後の高揚感。音楽が好きだからこそ、それが良かった。ステージに出るのも好きだけど、舞台袖でプロのミュージシャンが演奏しているのを見守るのが楽しい。
姉妹イベントにあたる『すみだストリートジャズフェスティバルinひきふね』をはじめ、すみだで活動する団体との連携も積極的にしたいと意気込みます。
リニューアルされた隅田公園の利活用を促す『そよかぜつながるフェス』は、墨田区観光協会と墨田区商店街連合会の二団体が推し進めているイベント。多賀さんは、イベントの企画制作に携わるほか、イベントをやってみたい方の後押しやサポートも行なっています。
観光協会や商店街連合会のサポートのもとで、人がどんどんつながって、新しいイベントが出来ていくのが魅力。イベントを通して、様々なつながりを広く深くしてもらいたい。
墨田区商店街連合会が商店支援を目的として保有する商店街PRキッチンカーの『すみキチ号』。こちらの管理運用も、多賀さんのお仕事です。通常のキッチンカーより「出店者の負担が少なく利用できるのがメリット」と多賀さん。
区内の商店街に加盟しているのが必須条件ですが、商店街連合会の賛助会員の方でも利用できます。主にイベント出店を中心に、区役所や商業施設でも活動中。
人と人のつながりが、すみだの魅力
第22代すみだ親善大使
すみだの顔として活動中の第22代すみだ親善大使のお三方に、区内のおすすめイベントをお伺いしました。
隅田川花火大会(福島花織さん)
昨年は4年ぶりの開催となり、過去最多の103万人もの来場者を記録。約2万発の花火が打ち上がり、東京の夜を鮮やかに彩ります。当日、親善大使はアナウンスの仕事を務めます。
日本屈指の花火大会なので緊張する反面、お仕事として関われることに感謝の気持ちで一杯です。
福島さんはダンス講師としても活動中。親善大使の仕事をきっかけに、生徒や保護者の方々が、墨田区ならではのおまつりや季節行事に興味を抱いてくれるのが嬉しいと語ります。
すみだまつり・こどもまつり(荒田彩加さん)
会場では、こどもまつりパレードをはじめ、地域の方による多彩なステージショーや、模擬店・物産展の出店など、主催者と参加者が一体となっておまつりを盛り上げます。
当日はすみだ親善大使の認定式もあり、お披露目の場としても印象に残っています。
地域の中で見守られて、支えられながら育ってきた荒田さん。親善大使の活動をしていると、習い事の仲間や知り合いが会場に来てくれたり、エールを送ってくれたりすることが励みになるのだそう。
国技館5000人の第九コンサート(尾崎美紅さん)
国技館が蔵前から両国へ戻ってきたことを歓迎するために始まったコンサート。幅広い年齢層の歌い手が全国各地から集結し、第九の合唱を華やかに歌い上げます。
母親が歌い手だった尾崎さんは、幼い頃の思い出を「第4楽章で一斉に歌い手が起立するシーンでは鳥肌が立った」と振り返ります。
親善大使の任期は1年。限られた期間のなかで「普段から自らの足ですみだの街を歩くようにしている」とのこと。
いろいろなお店を訪ね歩くうちに、街の魅力をたくさん発見できました。
※今回掲載したイベントは、昨年の開催実績をもとに作成しています。
詳しい日程や今年開催の有無については決定事項ではない旨、何卒ご了承ください。
最新情報は、各施設やイベントのHPまたはSNS等をご参照ください。