すみだ物語

街のものがたり

鳩の街通り商店街・鈴木荘に「デラシネ書館」オープン

墨田区向島にある「鳩の街通り商店街」で商店街の活性化と創業支援を目的に、商店街が一括して借り上げ「チャレンジショップ」として運営する「鈴木荘」があります。全室7部屋で一階が店舗、2階には、オフィスやネイルショップなどが入居しています。令和元年の5月に新しい店舗がオープンしました。

図書室? 本屋さん? ギャラリー?

デラシネ書館

現在大学生でもある藤岡真衣さんが運営する「デラシネ書館」が5月にオープンしました。5月は土曜日の13時から18時、6月から土・日曜日の13時から18時の間に開室されます。

アパートの一室を改装して藤岡さんのお気に入りの書籍の展示と販売を行っています。藤岡さんの持つ世界観が凝縮された空間は、ワクワクする不思議感と友人の家を訪れたような落ち着く雰囲気があり、ゆっくりと時間を過ごすことができます。

デラシネ書館

デラシネ書館

-- デラシネ書館を立ち上げる切っ掛けを教えてください。

藤岡:
小説と演劇が好きで、「本」「映像」「創作」「芸術」をモチーフとした何かに関わることができないかと漠然とですが、頭の隅で常に考えていました。昨年の末ごろに、私の好きな作家さんの本を読み、「鳩の街」という場所を知りました。なんとなく気になって、鳩の街を検索するうちに、鳩な街通り商店街の鈴木荘の空き部屋情報にたどり着きました。

-- その時点で、何をやるかという具体的な案が既に構想されていたのですね。

藤岡:
いいえ、まったく(笑)
商店街の方と面接をした時には、「何があって何が無い空間を作りたいのか」という漠然としたイメージがありましたが、これという既存の例が無いもので、本屋さんなのか、ギャラリーなのか、喫茶店なのか・・・、うまく説明できない状況でした。

-- 商店街は、若い人が何か新しいことにチャレンジしていくことに期待を込められたのかもしれませんね。

藤岡:
おかげ様で無事面接に受かることができました。
それからは、部屋の改装に取り掛かりました。自分の持つイメージをなるべく忠実に再現したいことと、まだ学生なのでお金がないこともあり、部屋の塗装から棚づくりまでセルフリノベーションしました。

デラシネ書館

デラシネ書館

-- 白い壁と木目調の部屋でキレイに落ち着いた空間ができましたね。木目調も棚やテーブルなど色調や材質が統一されていますね。

藤岡:
ホームセンターで板を買ったり、リサイクルショップでテーブルや椅子を購入しました。

-- 5月にオープンとなりましたが、実際にどのような部屋にしていきたいという具体的なことは決まりましたか?

藤岡:
私の好きな本の展示と販売を行うことからスタートしました。展示している本は、古本屋から見つけた、戦前戦後の古本がメインとなっています。内容は、小説、戯曲、昔の雑誌、自主制作本など個人で集めたものになります。
具体的には「デラシネ書館」は、こんなところという方向性を少しづつ試行錯誤して進めていきたいと思っています。
今後は、「デラシネ書館」らしい本を少しづつ集めていきたいことと、作品の展示や自主制作映画の上映会も行っていきたいと考えています。また、レンタルギャラリーとしても利用可能な状況にしていきたいですね。

-- 藤岡さんが蒐集する本の共通点はなんですか。

藤岡:
これもうまく言葉にできませんが、“私がぐっときたものです”(笑)。小説、昔の雑誌、バンド・デシネ、自主制作本などを集めています。一つのジャンルに特化しているわけではありませんが、“土に埋めるとそこから植物が生えてきそうな作品”を集めています。

-- お部屋も書籍も藤岡さんの世界観が表現されていますね。

藤岡:
今後も試行錯誤をしながら、ゆったりと過ごせてもらえる部屋にしたいと考えています。演劇のチラシなども置いていきたいですね。4人も入ると満杯になる小さな部屋ですが、ぜひお越しいただければと思います。皆さんの声を反映しながら今後の方向性のヒントもいただければと思います。

デラシネ書館

デラシネ書館

今までにないような、図書室。古本屋でも中々見つけることのできない本を見たり、藤岡さんとの会話を楽しんだりとちょっと不思議な部屋を訪れてみてはいかがでしょう。

デラシネ書館
住所:東京都墨田区向島5-50-3 2階3号室
デラシネ書館 HP