すみだ物語

暮らしのものがたり

楽・感・的養生のすゝめ

~あなたの一生に柔らかく寄り添える養生訓をめざして~

こんにちは!
コミュニティナースの、井上美智子と申します。
この度、縁あって寄稿させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

私は看護師資格のほか、国際薬膳師の資格をもっており、看護と東洋医学の視点から“養生”をテーマに、健やかなるときも病める時も、優しく寄り添えるようなものをお届けしたいと思っています。

楽・感・的養生のすゝめ

【いまを生きる私たち】
現代は全てが猛スピードで駆け抜けていく情報社会。その恩恵を有り余るほど受けながら、選択肢のある人生を送ることができるようになってきました。自己責任で自己選択のできる時代を生きる私たち。

有難いなあ..と思う反面、時々疲れませんか?

そのような時代だからこそ、私は敢えて自然のリズムを感じ、その流れに添うことや、自然の中に身をおくこと、匂い、感触、恵みを内外に取り入れることは、頭で考えるばかりではない、人の根源的な部分でもある「感性」や「本能」を大切に守ることに繋がっていると考えています。
東洋医学では、自然のリズムを捉えてその流れを上手に活用したり受け入れながら過ごしたりすることを大切にしていました。
つまり、感性を働かせる、感じる心を養うのにピッタリなのです。

“大切なことは、目に見えないからね” by『星の王子さま』

そのように考えている私が
「お伝えしていく時に大切にしたいこと」
☆楽・感・的であること 
☆ヘルシズムではないこと
☆温故知新 こういう時代だからこそ、陽の当たる道を堂々と歩く!

健康との付き合いは一生を通してのことなので、「楽」は重要なキーワードだと思っています。なぜかというと、病院で行う健康話は、互いにテンションの下がる会話になりがちなんです(笑)。反対に健康に執着しすぎてしまうと、一番の目的が健康のために生きている状態になり本末転倒になってしまいます。
良いバランス、良い塩梅、良い加減.. 「ちょうどよい」って簡単なようで難しいですね。
加えて、巷では様々な健康法、治療法が溢れ、玉石混淆な情報の中から上質なものを見極めるには、教養を高める以外にも、自分の感性を無視しない、大切にすることはとても重要なことだと思っています。

楽・感・的養生のすゝめ

【辿り着いた“養生”】
そんなことを考えながら辿り着いたものが、東洋医学の養生でした。
東洋医学の魅力の一つは、「追いつめない医学」であることです。余白があるのですね。

人のカラダも、体質ごとに8つに分けて(実際には複合もあるのでもっとあります)、「同病異治、異病同治」という言葉があるように、同じ病でも体質や状態によって治療が異なり、異なる病であっても大元の原因や体質が同じであれば治療が同じになる、といった細やかな見立てを大切にしているのが東洋医学です。
例えるなら、不特定多数に向けた均一的な大量生産型ではなく、オーダーメイドなのです。

東洋医学は、中国発祥の学問で紀元前から存在する医学です。それが大陸を渡り日本にも入ってきたことで、日本の風土や文化・気質により変化し日本ならではの東洋医学に変化しました。それを「漢方医学」と呼びます。皆さんの馴染みのある漢方と言えば「葛根湯」でしょうか。
その葛根湯は、なんと室町時代から服用されている歴史ある漢方薬です。また、日本の漢方医学は、江戸時代に花開いたとされていて、江戸時代の人々の生活には養生が根付いていたといわれています。

しかし西洋化の流れが大きくなるにつれ、明治時代に東洋医学は一度排除されてしまいます。
それでも東洋医学を継承しようと地道に活動を続けた漢方医たちの奮闘により、昭和初期に復活します。それが今日に至るまで漢方医学として継承されています。

お隣韓国では、一時的に排除の動きがあったものの一度も途切れることなく東洋医学が継承されています。韓国も同様に、文化や気候などに合わせて変化し「韓方医学」として存在し、韓医院とよばれる韓方医学専門の病院があります。韓国に行くと生薬市場があり、スーパーに当たり前のように生薬や薬膳茶が販売されていて、一般の方々にも生薬が身近な存在です。
昨年、縁あって韓国で生活をした経験も踏まえて、東洋医学の魅力をお伝えできればと考えています。

楽・感・的養生のすゝめ

第1回は、私の考えを中心にお伝えさせていただきました。
次回はもう少し具体的なことに入っていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

-プロフィール-
井上美智子(いのうえみちこ)
コミュニティナース
看護師
国際薬膳師
井上美智子